ハリーの災難 [DVD]/ジェネオン・ユニバーサル
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¥1,543
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ハリーの災難 [Blu-ray]/ジェネオン・ユニバーサル
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¥2,037
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THE TROUBLE WITH HARRY
1955年アメリカ映画 パラマウント カラー99分
監督 アルフレッド・ヒッチコック
出演 エドマンド・グウェン ジョン・フォーサイス シャーリー・マクレーン ミルドレッド・ナトウィック ローヤル・ダーノ ミルドレッド・ダンノック
音楽 バーナード・ハーマン
森で遊んでいた小さな男の子アーニーが、ひとりの男性の死体を発見する。その死体はハリー・ウォープだった。彼は、ジェニファー・ロジャース(シャーリー・マクレーン)の夫で、アーニーの父。しかし、ジェニファーは、知らん顔でそこを去る。そこは禁猟区だったが、狩りをしていたワイル老船長(エドマンド・グウェン)は、ウサギを撃ったつもりだったのに、男を撃ったと思いこむ。船長の元にやってきたミス・グレプリー(ミルドレッド・ナトウィック)は、死体を見ても驚く様子もない。医者は、本を読みながらやってきて、死体に躓きながらも、気づかずに行ってしまう。流れ者がやってきて、ハリーの靴を頂いていく。そして、森の中にスケッチにやってきた画家のサム・マーロウ(ジョン・フォーサイス)も、この騒ぎに巻き込まれていくのだった。
ヒッチコックの笑える傑作です。私のヒッチコック映画のお気に入りの一つ。いつものヒッチコック映画のテイストと違い、肩の力を抜いて楽しめます。
森の中で見つかったハリーの死体。最初に見つけたのは、実はハリーの息子の幼い少年だったのですが、少年は彼が父親だとは知りません。母親のシャーリー・マクレーン(かなり若かったと思います)は、夫の死体が横たわっていても、知らん顔で行ってしまいます。自分が間違えて銃で殺したと思っているワイル船長は、死体をどうにかしようと思いますが、そこには、次から次へと人がやってきます。ワイル船長は、木の陰に隠れながら、「世界中の人がやってきそう」とつぶやくのです。
面白いのが、目の前に死体が転がっているというのに、皆驚きもしないこと。妙齢の女性であるミス・グレブリーなどは、叫び声をあげそうなものなのですが、案外平静にワイル船長と話し、お茶に誘う始末。こういう時に一番の出番であるはずの医者は、読書に夢中で、流れ者は、やった!とばかりに、靴を頂いていきます。画家のサム・マーロウも、のんびりスケッチしている始末です。しかし、誰かがハリーを殺したのです。その謎解きもしながら、ストーリーは進んでいきます。
ずっと死体として横たわっているハリーが気の毒になってくる話でもあります。流れ者に靴を奪われた後は、スーツ姿なのに、上が赤で下が青の靴下のままになってしまいます。カメラは、ハリーの顔は映さないんですね。この奇妙な色合わせの靴下のサイドからばかり映るのです。だから、死体なのに、何だか笑えてしまうのです。ハリーには気の毒な話で、だから、「災難」なのかもしれませんね。
画家のサムを演じるのは、ジョン・フォーサイス。若いですね。後年、大ヒットテレビドラマの『ダイナスティ』で、主役のブレイク・キャリントンを演じた時は、白髪の素敵なおじさまになっていましたが、この時はとにかく若いです。
そして、シャーリー・マクレーン。彼女は、タイトルロールでintroducingで登場するのです。すました顔で、死体をスルーするあたり、ただの新人女優とは思えません。
エドマンド・グウェンは、『三十四丁目の奇蹟』の人。登場人物の中では、一番慌てていて、それでいて、ちゃっかりしていて、笑わせてくれます。
ハリーを殺したのは誰だ、と騒ぎながらも、それを機に、ロマンスが生まれたりして、彼らはとっても能天気です。しかり、ハリーが行方不明であることに、保安官代理カルビンが気づいたから、さあ、大変!彼らの爆笑の隠ぺい工作が始まるのです。
音楽は、ヒッチコックのお馴染みバーナード・ハーマンですが、今回はユーモアあふれる音楽を奏でてくれます。
バーモントの紅葉風景もとても綺麗。
今となっては、ちょっと悪趣味かなあ、と思うところがあるのも事実です。まあ、でも、その辺りは取っ払って見れば、とっても、とっても、面白い映画です。ヒッチコック映画の、絶対お勧めの一本!
トレイラーです。
オープニングテーマです。茶目っ気のある曲です。

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THE TROUBLE WITH HARRY
1955年アメリカ映画 パラマウント カラー99分
監督 アルフレッド・ヒッチコック
出演 エドマンド・グウェン ジョン・フォーサイス シャーリー・マクレーン ミルドレッド・ナトウィック ローヤル・ダーノ ミルドレッド・ダンノック
音楽 バーナード・ハーマン
森で遊んでいた小さな男の子アーニーが、ひとりの男性の死体を発見する。その死体はハリー・ウォープだった。彼は、ジェニファー・ロジャース(シャーリー・マクレーン)の夫で、アーニーの父。しかし、ジェニファーは、知らん顔でそこを去る。そこは禁猟区だったが、狩りをしていたワイル老船長(エドマンド・グウェン)は、ウサギを撃ったつもりだったのに、男を撃ったと思いこむ。船長の元にやってきたミス・グレプリー(ミルドレッド・ナトウィック)は、死体を見ても驚く様子もない。医者は、本を読みながらやってきて、死体に躓きながらも、気づかずに行ってしまう。流れ者がやってきて、ハリーの靴を頂いていく。そして、森の中にスケッチにやってきた画家のサム・マーロウ(ジョン・フォーサイス)も、この騒ぎに巻き込まれていくのだった。
ヒッチコックの笑える傑作です。私のヒッチコック映画のお気に入りの一つ。いつものヒッチコック映画のテイストと違い、肩の力を抜いて楽しめます。
森の中で見つかったハリーの死体。最初に見つけたのは、実はハリーの息子の幼い少年だったのですが、少年は彼が父親だとは知りません。母親のシャーリー・マクレーン(かなり若かったと思います)は、夫の死体が横たわっていても、知らん顔で行ってしまいます。自分が間違えて銃で殺したと思っているワイル船長は、死体をどうにかしようと思いますが、そこには、次から次へと人がやってきます。ワイル船長は、木の陰に隠れながら、「世界中の人がやってきそう」とつぶやくのです。
面白いのが、目の前に死体が転がっているというのに、皆驚きもしないこと。妙齢の女性であるミス・グレブリーなどは、叫び声をあげそうなものなのですが、案外平静にワイル船長と話し、お茶に誘う始末。こういう時に一番の出番であるはずの医者は、読書に夢中で、流れ者は、やった!とばかりに、靴を頂いていきます。画家のサム・マーロウも、のんびりスケッチしている始末です。しかし、誰かがハリーを殺したのです。その謎解きもしながら、ストーリーは進んでいきます。
ずっと死体として横たわっているハリーが気の毒になってくる話でもあります。流れ者に靴を奪われた後は、スーツ姿なのに、上が赤で下が青の靴下のままになってしまいます。カメラは、ハリーの顔は映さないんですね。この奇妙な色合わせの靴下のサイドからばかり映るのです。だから、死体なのに、何だか笑えてしまうのです。ハリーには気の毒な話で、だから、「災難」なのかもしれませんね。
画家のサムを演じるのは、ジョン・フォーサイス。若いですね。後年、大ヒットテレビドラマの『ダイナスティ』で、主役のブレイク・キャリントンを演じた時は、白髪の素敵なおじさまになっていましたが、この時はとにかく若いです。
そして、シャーリー・マクレーン。彼女は、タイトルロールでintroducingで登場するのです。すました顔で、死体をスルーするあたり、ただの新人女優とは思えません。
エドマンド・グウェンは、『三十四丁目の奇蹟』の人。登場人物の中では、一番慌てていて、それでいて、ちゃっかりしていて、笑わせてくれます。
ハリーを殺したのは誰だ、と騒ぎながらも、それを機に、ロマンスが生まれたりして、彼らはとっても能天気です。しかり、ハリーが行方不明であることに、保安官代理カルビンが気づいたから、さあ、大変!彼らの爆笑の隠ぺい工作が始まるのです。
音楽は、ヒッチコックのお馴染みバーナード・ハーマンですが、今回はユーモアあふれる音楽を奏でてくれます。
バーモントの紅葉風景もとても綺麗。
今となっては、ちょっと悪趣味かなあ、と思うところがあるのも事実です。まあ、でも、その辺りは取っ払って見れば、とっても、とっても、面白い映画です。ヒッチコック映画の、絶対お勧めの一本!
トレイラーです。
オープニングテーマです。茶目っ気のある曲です。