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Channel: 銀幕と緑のピッチとインクの匂い
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ワールドカップ スペイン対チリ戦

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 無敵艦隊、完全に沈没す。

 勝たなければグループリーグ敗退が決まるこの試合でしたが、試合を支配したのは完全にチリでした。前半20分にバルガスがゴールクラッカーバルガスはバレンシアの選手なので、嬉しいこと、嬉しいこと。ゴールを決めたバルガスは格好良かったです。このワールドカップ、バレンシア勢の活躍は素晴らしいです。

 さらに43分にアランギスのゴールで、2-0。驚くしかありません。

 スペインについては、第1戦で書いたことと変わりありません。シャビとピケを外してきた試合ですが、何も変わることはありませんでした。お家芸であるパスがつながらない、パスミスが多い。いつものリズムが感じられない…。それを体現して見せたのは、チリの方でした。

 後半からコケを入れ、シャビ・アロンソを変え、トーレスを入れて、最後にカソルラも投入し……それでも、得点の匂いがしませんでした。

 しつこく言います。なんであそこでトーレスなの?代表で結果が出せていないトーレスより、代表最高得点を誇るビジャでしょう?それでダメだったら、もう仕方ない。

 スペインのサッカーは、もう研究し尽されてしまったのではないでしょうか。スペインの中心選手であるバルセロナは、今季無冠で、ピークを越えた感があります。さらにレアル勢は、チャンピオンズリーグの優勝で、燃えつきた感もあります。ジエゴ・コスタは、怪我で出遅れて、チームにマッチする間もなく、本戦を迎えることになりました。

 そして、前にも書きましたが、やはり高齢化。2008年のユーロ優勝から、メンバーはほとんど変わっていません。黄金時代を築いてきた彼らの時代は終焉に近づき、それを継承する若手はほとんど育っていません。今回のワールドカップメンバーに入れて、慣れさせることさえありませんでした。

 スペインの優勝はもう結構とは言いましたが、何も予選リーグ敗退まで望んでいたわけではありません。何だかかんだ言ったって、ほぼ全選手の顔も特徴もわかるのはスペインと日本ぐらいだし、いや、日本よりもさらに特徴がわかっています。だって、毎週見てきた選手たちですもの。

 前回優勝チームは、どうも次の大会では上手くいかないというジンクスをスペインも引きずってしまったようです。

 栄華を築いたチームは、それを引きずり続け、世代交代が上手くいかず、やがて表舞台から消えていきます。そして、暗黒の時代を迎え、少しずつそこから脱出していくのです。

 幸いリーガには優秀な若手が沢山います。今の選手でも、デ・ヘアのような若手もいる。シルバやマタもまだまだこれからでしょう。戦犯探しをするよりも、次を考えて、代表を立て直す方が余程現実的だと思います。

 

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