WHERE THE CRAWDADS SING
2022年アメリカ映画 アメリカ映画 カラー 125分
監督 オリビア・ニューマン
出演 デイジー・エドガー・ジョーンズ テイラー・ジョン・スミス ハリス・ディキンソン デヴィッド・ストラザーン
1969年、ノースカロライナ州の湿地帯で、裕福な町の青年チェイス(ハリス・ディキンソン)の変死体が発見される。事故と事件の両面から捜査を続ける警察は、やがて湿地帯にひとりで暮らす若い娘カイア(デイジー・エドガー・ジョーンズ)に疑いの目を向ける。カイアは、暴力を振るう父から母が逃げ、やがて兄も姉も皆逃げ出して、やがて父親もいなくなり、6歳の時からひとりでたくましく暮らす娘だった。湿地帯でムール貝をとり、それを売って生計を立てていた。学校にも行かず、町の人からは湿地帯の女として蔑みを受けてきたのだった。裁判で、トム(デヴィッド・ストラザーン)というベテランの弁護士がつき、カイアは、毅然として裁判に臨む……。
ディーリア・オーエンズの世界的ベストセラー文芸ミステリーをリース・ウィザースプーンが製作を務めて映画化した作品です。主人公は、親に捨てられ、6歳の時から自力で生きてきた少女カイア。学校にも行ったことのない彼女を、町の人々は蔑みの目で見ています。ただ、カイアが採集するムール貝を買ってくれる黒人の商店主夫妻と、兄の親友だったテイト(テイラー・ジョン・スミス)だけが、カイアに優しくしてくれるのでした。文盲だったカイアに、テイトは字を教え、カイアの世界は広がります。優しいテイトに、カイアは恋心を抱くのですが、テイトは、大学に行ってしまいます。その次に付き合ったのが、プレイボーイのチェイス。この関わりによって、カイアが犯人とされて裁判が行われるのです。
「ザリガニの鳴くところ」というのは、兄が家を出て行く時、父が暴力を振るったら、「ザリガニが鳴くところまで逃げろ」と残した言葉です。カイアは、その通りに振る舞います。でも、その父も出て行き、たったひとりで湿地で暮らしたカイア。しかし、その生活力には舌を巻きます。カイアに優しくしてくれる3人だけが、救い。カイアがテイトに恋心を抱くのも当然でしょう。
デヴィッド・ストラザーンも、さすがに老けたな、という印象を抱きますが、カイアを守ってくれる頼もしい弁護士で、さすがの
存在感です。テイトもよかったし、黒人夫妻も、カイアに優しくて、とても好印象でした。
さて、チェイスの事件の真相は何なのか。原作を読んでから見るか、見てから読むか、とても観甲斐のある映画でした。サスペンスですし、ドキドキさせられます。
アマゾンプライムで配信されています。
トレイラーです。