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Channel: 銀幕と緑のピッチとインクの匂い
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追悼 パイパー・ローリー

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アメリカの女優パイパー・ローリーが逝去しました。享年91。

本名は、ロゼッタ・ジェイコブスで、ミシガン州デトロイトで生まれました。5歳の時から演劇を学び、高校時代にユニバーサルに見いだされて、50年にデビューしました。

 

51年には、『盗賊王子』でトニー・カーティスの相手役。52年には、『僕の彼女はどこ?』でロック・ハドソンの相手役として、華々しく活躍します。この頃から、お姫様女優として有名になりました。しかし、そのタイプキャストに嫌気がさし、ニューヨークに渡って、アクターズスタジオで本格的に演技を学びます。

 

 

そして、61年の『ハスラー』で、今までのイメージを払拭し、アカデミー賞の最優秀主演女優賞候補となりました。

 

その後、結婚して映画界を離れます。しかし、76年に復帰して、スティーヴン・キング原作の『キャリー』で凄まじいい狂信的な母親を演じて、アカデミー賞助演賞の候補になります。いやもう、かつてのお姫様女優の変貌には、びっくりしました。キャリーの母親は、それぐらいの熱演でした。

 

 

その後、有名な安楽死をテーマにした『小さな生命 カレンの裁判』などに出演。86年には、『愛は静けさの中に』で主人公の母親役を演じ、再びアカデミー助演賞候補になります。

 

88年には、『死海殺人事件』に出演。90年から91年のデヴィッド・リンチによる大ヒットドラマ『ツイン・ピークス』に、キャサリン・マーテル役で出演。ここでも高評価を得てゴールデングローブ賞を受賞、エミー賞に2度ノミネートされました。

 

1999年には『そりゃないぜ!?フレイジャー』へのゲスト出演で9度目のエミー賞にノミネートされるなど、テレビや映画の世界で活躍しました。98年の『パラサイト』の先生役も怖かったです。

 

2000年代に入っても、『コールドケース』や『マクガイバー』にゲスト出演。遺作は、2018年の『ホワイト・ボーイ・リック』でした。

 

長年の闘病生活を送られたと聞きます。『ツイン・ピークス』未見の私は、彼女はやっぱりお姫様女優の時の美しさを思い出します。それと、『ハスラー』の熱演。『キャリー』は、怖すぎて……。お年を召してからは、『死海殺人事件』かな。

 

また、ハリウッド黄金期を飾った美人女優が一人散りました。

 

安らかにお休みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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