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Channel: 銀幕と緑のピッチとインクの匂い
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あの日

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東日本大震災から、12年。私は、現地にいたわけでもなく、東京にいたのに、私の住んでいたところは、震度5強ぐらいの揺れで(おまけにマンションの高層階)怖くて怖くて、忘れようと思っても忘れられるものではありません。

 

まして、現地の方や、家族を失われた方にとっては、あまりに早い12年、あるいはやっと経った12年、どちらなのでしょうか。

 

あの日、のんびり温めたココアを飲んでいる私に、地震は襲ってきました。ココアが入っていたマグカップは見事落下。テーブルの上とカーペットは見るも無惨な姿に……。でも、片付けるとか考えられなかったですね。立っていられなかったですもの。家で唯一、高いものが置いてない寝室に逃げ、もう後は揺れに身を任すだけでした。食器棚が、開ける部分に輪ゴムをかけて開かないようにしてあったのにも関わらず、遊びの部分があったらしく、そこから、お皿が次々と落ちてガチャンガチャンと割れていきました。あの音を聞いていた時の無常観。食器棚を支えに行こうかと思ったけれど、立ち上がれませんでした。揺れが収まったあとは、部屋の左側に置いてあったCDラックが空を飛んで右側に来ていました。CDコンポからは、レコードプレーヤーが落ちて、ブーンと回っていました。

 

とにかく、ココアがこぼれたテーブルを拭いて、あとは何をしたんでしょうね。余震があったから、

食器棚には近寄れませんでした。

 

帰宅難民の映像を見て、私はつくづく在宅ワークで良かったと思いましたね。夜(深夜)もずーっとTVをつけていたんですが、緊急地震速報が鳴りっぱなしで、そのたびに飛び起きて、結局一睡も出来ませんでした。

 

人生で最も怖い体験でした。

 

もう地震は懲り懲り。頼むから、生きているうちに起きないことを祈っています。

 


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