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BEN-HUR
1959年アメリカ映画 MGM カラー 240分
監督 ウィリアム・ワイラー
出演 チャールトン・ヘストン ジャック・ホーキンス スティーブン・ボイド ヒュー・グリフィス ハイヤ・ハラリート マーサ・スコット キャシー・オドネル サム・ジャッフェ
古代ローマ帝国の時代。エルサレムは、ローマに征服されていた。人々は、ローマからの解放を祈って暮らしていた。エルサレム一のお金持ちで、ユダヤ人の豪族ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)は、子供の頃、兄弟同様に育った幼馴染のメッサラ(スティーブン・ボイド)と再会する。しかし、彼は出世のために、反逆行為を働こうとしているユダヤ人の密告を迫り、ハーと仲たがいする。ある事件で、ベン・ハー一族は、メッサラによって反逆罪を着せられてしまう。ベン・ハーは奴隷に、母と妹は地下牢に閉じ込められる……。
アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞など11部門を受賞したスぺクタル大作です。壮大な序曲は、ミクロス・ローザの手によるもの。映画界屈指の名曲だと思います。最初を聞いただけで、始まるぞ~と、鳥肌が立ちます。54億円の巨費を投じたという、超大作の名にふさわしい作品です。
エルサレムの豪族ハー家は、ある事件から、ローマ帝国の怒りを買い、お家取りつぶしになってしまいます。ベン・ハーは、幼馴染のメッサラに助けを求めますが、逆に彼によって反逆罪を着せられ、奴隷にされてしまいます。母と妹まで、地下牢に閉じ込められてしまいます。ベン・ハーは、家の奴隷であったエステル(ハイヤ・ハラリート)に自由を与えていきます。
ローマ帝国のガレイ船。奴隷たちはオールを持ち、ひたすら漕ぎ続けます。漕げなくなった者は排除され、次の者が座らされます。屈強なベン・ハーは、生き残ります。そして、アリエス執政官(ジャック・ホーキンス)の命を助けたことから、ベン・ハーの人生は大きな方向転換をするのです。
チャールトン・ヘストンの屈強な身体は、史劇に向いていると思います。実際に、いくつもの史劇に出演しています。屈強な身体と、強い生命力と、激しい復讐心を持つベン・ハーの役にはぴったりです。彼の幼馴染のメッサラも、やはり屈強な男。有名な戦車競走のシーンでは、スタントマンを交えながらも、彼らも実際に馬を駆っているそうです。このシーンでは、実物大の競技場を作ったそうで、どれだけお金がかかった映画か、わかろうというものです。
ベン・ハーを突き動かすのは、激しい復讐心です。自分を裏切ったメッサラに、復讐するという強い意志があったからこそ、彼は地獄のような状況を生き延びたのでしょう。母と妹がどうなっているのかも、気になっていた筈です。こんな目に遭ったのが、あんなちょっとした出来事のせい、とは、運命を呪いたくもなりますね。
奴隷から解放されたエステルを演じるハイヤ・ハラリート。初めて、この映画を見た時、その名前を覚えました。しかし、その後、未だに彼女の別の作品を見る機会に恵まれません。その後、どうされたのでしょう。仮に他の作品に出なかったとしても、彼女は、この『ベン・ハー』に出演したことで、人々の記憶に一生残り続けるでしょう。
そして、最後の荘厳なシーン。流れるハレルヤ。無信心の私でも、何だか涙が流れてしまいます。
知らない人はいない大傑作だとは思いますが、未見の方は是非。長いですが、時間を感じさせません。生きているうちに、見ておきたい傑作です。
トレイラーです。