マイ・ルーム [DVD]/メリル・ストリープ,レオナルド・ディカプリオ,ダイアン・キートン
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マイ・ルーム [Blu-ray]/メリル・ストリープ,レオナルド・ディカプリオ,ダイアン・キートン
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MARVIN'S ROOM
1996年アメリカ映画 カラー 99分
監督 ジェリー・ザックス
出演 メリル・ストリープ レオナルド・ディカプリオ ダイアン・キートン ロバート・デ・ニーロ ヒューム・クローニン グウェン・バードン ハル・スカーディノ ダン・ヘダヤ
オハイオに住むシングルマザーのリー(メリル・ストリープ)は、夫を亡くして、17歳のハンク(レオナルド・ディカプリオ)と弟チャーリー(ハル・スカーディノ)の二人の息子を育てていた。長男のハンクは、早くに亡くなった父親に対する思慕から精神的に不安定になり、自宅を火事にしてしまい、精神病の施設に入れられる。
リーの姉ベッシー(ダイアン・キートン)は、20年間も寝たきりで認知症の父親マーヴィン(ヒューム・クローニン)と、腰痛に苦しむルース叔母(グウェン・バードン)のふたりの面倒を献身的に見続けている。ある日、ベッシーが白血病であることがわかり、リーは骨髄移植の可能性を探るために、20年ぶりに息子たちを連れて実家に帰る。初めて会った家族たちは、ぎくしゃくとする。ハンクに優しくしようとするベッシーは、見返りを求めているだけだと言って、ハンクは脊髄検査を受けることを拒否し続ける。
ベッシーとリーは、ふたりだけの姉妹。でも、20年前、父が病に倒れた時、一切介護の協力をしなかったリーをベッシーは許さず、姉妹仲は疎遠になっていました。息子たちは、伯母さんの存在さえ知らなかった始末。奔放な性格のリーには、介護生活は合わず、夫と共に、遠くへ出てしまったのです。ベッシーは、逆に自分の生活を、父と叔母に捧げています。全く反対の道を歩む姉妹なのです。20年間音信不通というのは、あまりに長すぎるように思いますが、子供の頃から性格が違い過ぎた姉妹なのかもしれません。
当然、奔放なリーより、献身的なベッシーに感情移入してしまいます。ひとりで、この20年寝たきりの父親と、腰の悪い叔母を介護してきたベッシー。恋愛、結婚、人生の良い時を犠牲にしてきた、と考える人も多いでしょう。ベッシーの凄いところは、そういう風に考えていないこと。いつま前向きなこと。愛する人たちを守るのに、必死なこと。
リーと再会したことで、ベッシーの愛する人たちリストに甥たちも仲間入りすることになります。特に、多感で母にさえ心を開かないハンクに、ベッシーは目をかけ、ハンクと同じ目線で車ではしゃいだりします。ハンクにとっても、実の母より、伯母の方が、一緒に居ても気が張らない相手になっていくのです。
登場するのは、実に豪華な演技陣。ダイアン・キートンとメリル・ストリープの姉妹。ハンク役はレオナルド・ディカプリオです。ビッグな役者になりましたが、『ギルバート・グレイプ』からこの映画ぐらいまでの、傷つきやすい少年役は、非常に良かったものです。
医者役は、ロバート・デ・ニーロ。そして、寝たきりの父親役が名優ヒューム・クローニンです。寝たきりで、うめき声だけあげる役も大変だったことでしょう。ちなみに、原題の『マーヴィンの部屋』は、ヒューム・クローニンの部屋のことです。
そして、いつも明るいルース叔母さん役には、グウェン・バードン。『コクーン』にも出ていましたが、かつて『くたばれ!ヤンキース』で魅了した彼女は、お化粧されることに喜ぶ可愛い老女になっていました。
欲を言うならば、どのように絆が構築されているのか、もっと深く描きこんで欲しかったと思います。これだけの演技陣を揃えているのですから、さらに良い映画になったと思います。
トレイラーです。
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『マイ・ルーム』
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