きっと忘れない [DVD]/ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
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WITH HONORS
１９９４年アメリカ映画 WB カラー１０１分
監督 アレック・ケシシアン
出演 ジョー・ペシ ブレンダン・フレイザー モイラ・ケリー パトリック・デンプシー
ジョシュ・ハミルトン ゴア・ヴィダル
１１月を迎えたハーバード大学。４年生は、卒業論文と格闘する日々だった。モンティ（ブレンダン・フレイザー）、コートニー（モイラ・ケリー）、エベレット（パトリック・デンプシー）、ジェフリー（ジョシュ・ハミルトン）は、一軒の家をシェアして暮らしていた。ある日、モンティのパソコンがクラッシュして、コピーに走った卒業論文を落としてしまう。それを拾ったのは、図書館のボイラー室に不法で住み込むサイモン（ジョー・ペシ）。サイモンは、モンティに、まずはドーナツを要求し、彼の出す要求をひとつクリアするごとに、論文を一枚返すと言う。通報で図書館を追い出されたサイモンは、論文を返す条件として、彼らの生活に入り込んでくる。
エリート中のエリート、ハーバード大学の学生モンティに、路上生活に近い生活をしている中年男性サイモンが関わってくる話です。当のハーバード学生には、何とも迷惑な話なのですが、ひとつ要求を通すたびに、論文を一枚ずつ返すという、ほどんど脅しのような話に屈して、てんてこ舞いをすることになります。
サイモンは、彼らのシェアハウスの外に置いてある廃車の中で生活を始めます。食事などは、モンティが運びます。お金を拾って貰ったなら、一割お礼するでしょう。でも、卒業論文だったら？論文枚数の一割を貰ったって嬉しくもなんともない。それより、生きる糧に使おうとするサイモンは、かなり狡猾に見えるでしょう。
シェアハウスの同居人たちも、サイモンの存在を気にしない者もいれば、徹底的に拒絶する者もいます。いや、そもそも、モンティ自身が、サイモンを拒絶していたのに、論文のために仕方なく彼を受け入れるしかありませんでした。ところが、このサイモン。難しい本を読んだり、講義で教授をやりこめたり、かなりインテリであることがわかってきます。
ジョー・ペシの路上生活者役を最高と言って褒めていいのかどうかわかりませんが、決して善人じゃないのに、どこか憎めない役を非常に好演しています。ブレンダン・フレイザーは若かったですね。パトリック・デンプシーまで出ているとは。
モンティにとっては、トラブルメイカーでしかなかったサイモンですが、雪が降り積もる夜に、モンティはふと考えるのです。「何故彼は外で、自分は中なんだ」。
エリートたちの考えを打ち砕いていく世捨て人サイモンと、彼に出会って変わっていく若者たちの珠玉の物語です。笑いを忘れていないところも良いですね。
ラストシーンの皆の円陣が泣けます……。
トレイラーです。
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『きっと忘れない』
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