スタッド・ド・フランスは、行ったことこそありませんが、我が心のスタジアムです。98年のワールドカップ決勝の行われた地です。そして、私が愛したレ・ブルー(フランス代表)は、この地でワールドカップ優勝を成し遂げました。
そんなパリから、朝、衝撃的なニュースが入ってきました。それ以来、BBCのニュースから離れられません。
日本時間早朝に、スタッド・ド・フランスで、フランス対ドイツの親善試合が行われました。試合は録画してあったので、起きてから見ました。試合は、ジルーとジニャックのゴールで2-0でフランスが勝ちました。ドイツチームでは、バレンシアのムスタフィも交代で出てきました。
前半に2回、爆音が響きました。2度目には、選手もあれっという顔をしていました。うるさい筈のスタジアムで、試合中にはっきりとわかるほどの大きな音でした。爆竹でも鳴らしたのだろう、と誰もが思ったのでしょう。しかし、この時、3度にわたって、スタジアムの前で自爆テロが行われていたのです。
ニュースでは、試合後半には、スマホなどでテロのニュースを知った観客たちが出ていったと言っていましたが、満員だったスタジアムに急に空席が目立つようになりました。試合は無事に終わり、観客の歓声も響きました。観客たちが退席していき、静かになった頃に、テレビ放映では、ハイライトシーンが放映され、それが終わった頃、ほとんどいなくなった筈の観客席に、沢山の観客が戻ってきていました。
この間に、パリ中心部で、同時多発テロで沢山の尊い命が失われました。
この日、フランス代表の中心選手として活躍していたアントワーヌ・グリーズマンは、自らがスタッド・ド・フランスの自爆テロに遭遇し、何とお姉さんは、テロのあったコンサートホールバタクラン劇場にいたそうです。お姉さんは助かったそうで、良かった……。しかし、助からなかった沢山の命を思うと、とても胸をなでおろすどころの話ではないです。
金曜日の夜、ごく普通の人々が集うサッカースタジアム、コンサートホール、レストラン、カフェ、何故こんな場所がテロの標的にならなければならないのでしょう。この人たちが、テロリストに何をしたというのでしょう。
最初は怒りで震えました。今は、ただただ悲しいです。報復は報復しか生まない。いつまでこんな負の連鎖を続ければいいのでしょう。紀元前からずっと続いてきた人間対人間の戦い。21世紀になって、またさらにきな臭くなってきたように思います。一体、どうしたらいいのでしょう。
今はとにかく犠牲になった方々が安らかに眠られますように、と祈ります。
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スタッド・ド・フランス
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