岩波ホールの総支配人だった高野悦子さんが亡くなられました。享年83。
岩波ホールは、子供の頃からの憧れでした。でも、子供が新幹線に乗って行けるような場所でもなく、いつか行ってみたい、と思う憧れの場所のまま時は過ぎました。
そのうちに、私の住む場所でも、ゴールド劇場&シルバー劇場というミニシアターがオープンし、バラエティ豊かなリバイバル映画と共に、岩波ホールで上映された映画も上映されるようになりました。喜々として通ったことは言うまでもありません。岩波上映映画でないものが含まれていたら、お目こぼし頂きたいのですが、『ドイツ青ざめた母』『ミツバチのささやき』『ダントン』『八月の鯨』『ファニーとアレクサンドル』などの映画を観にいったものです。
岩波のパンフレットは、内容が充実していたのですが、小判で500円もしたことが、学生だった私には結構痛かった記憶もあります。それでも、映画を観に行ったらパンフレットは絶対買うと決めていた私は、お財布に少々痛い思いをしながらも、パンフレットを集めたものです。
結局、岩波ホール自体は、外から眺めたままでしたが、岩波ホールの上映映画は、確かに私の青春を彩ってくれたものでした。貴重な出会いを与えてくれた高野さんに感謝したいです。
ご冥福をお祈り致します。