昨日の夕刊にも、朝刊にも、大きな引退記事が載っていて、もうジタバタしても仕方ないんだ。決定事項なんだ、と気を持ち直しました。地元だからか、朝刊では、一面も含めて3面も記事が載っていました。山田満智子さんのコメントも載っていました。
昨シーズンの世界選手権の、素晴らしい、なんとも素晴らしいSPです。昌磨ワールドが爆発していて、また、衣装も素敵なんですよね。フリーでこの滑りが出来たら優勝出来たんですが、スケートの神様は気まぐれでした。この結果が昌磨君に引退を考えさせたのかどうかはわかりません。ただ、彼はいつも、今できる精一杯をする選手ですから、やりきったという思いがあったんでしょう。
地元名古屋では、昌磨君の色々な情報が入ってきます。
母が、昌磨君が5歳の頃のインタビューを見たと言っています。TV局のリポーターが、大須のスケートリンクに、スケートの凄く上手な男の子がいる、ということで取材に行ったんです。そして、恐らくたまたま行き当たったんでしょう。昌磨君にマイクを向けると、「僕です。こんにちは」とぺこりと頭を下げたそうです。その可愛さが一生忘れられない、と言っています。元々、昌磨君は、アイスホッケーをしていたそうなんですが、同じリンクで滑っていた真央ちゃんが、「昌磨、フィギュアしない?」と声をかけてくれたことから、フィギュアをすることに。真央ちゃんには、大感謝です。
それから、スムーズに道を進み、10代でオリンピック銀メダリストに。ただ、時代がちょっと悪かった。羽生結弦とネイサン・チェンという巨頭に挟まれて、なかなか1位になれませんでしたが、とうとう世界選手権で金メダルに輝く日がやってきました。翌年も連続の金メダル。日本男子では、初の快挙です。
昌磨君は、世界選手権も毎年出て、翌年の日本の枠取りにいつも貢献していました。日本の参加枠3をとり続けました。また、オリンピックの団体戦にも出て、日本のメダルに貢献しました。
スケートには、色々な技がありますが、彼のクリムキンイーグルは最高です。毎回、プログラムに入れて欲しかった。イーグルは、大好きな技で、遠い昔のことになりますが、カルガリー五輪で金メダルを獲った、アメリカのブライアン・ボイタノの、重力を無視したような長い長いイーグルがこの世で最も素晴らしいイーグルだと思っていますが、昌磨君のクリムキンイーグルは、それと並ぶぐらい素晴らしいイーグルでした。
長い長い間、楽しませてくれてありがとう。昌磨君が滑る間は、いつも手を合わせて、どうか無事に滑り終えますように、と祈っていました。そして、大抵その願いを聞き届けてくれました。もう、ステファンとのイケメンツーショットを見ることも出来なくなりますね。これからは、アイスショーに出るのかな。淋しいけれど、第二の人生も素晴らしいものでありますように。