俳優フレデリック・フォレストが、現地時間23日に逝去しました。享年86。死因は明らかにされていません。長く闘病中にあり、カリフォルニア州サンタモニカの自宅で息を引き取ったそうです。
『ローズ』で共演した女優ベット・ミドラーが同24日、自身のSNSで公表。ミドラーは「偉大で最愛のフレデリック・フォレストが亡くなりました。この数か月間、彼のファンと友人の皆さんのサポートに感謝します。彼は素晴らしい俳優であり、素晴らしい人間でした。そして私の人生で彼と関わることができて幸運でした」と綴りました。
フレデリック・フォレストは、72年に映画デビュー。74年の『カンバセーション…盗聴…』76年の『ミズーリ・ブレイク』を経て、82年の『地獄の黙示録』にシェフ役でブレイク。同じく82年の『ザ・ローズ』で、リムジン運転手を演じ、アカデミー賞のー賞の助演男優賞にノミネートされました。
また、同年のヴィム・ベンダースの『ハメット』では、まだピンカートン探偵社の探偵だった頃のダシール・ハメットを演じ、絶頂期を迎えます。
83年にも、『ワン・フロム・ザ・ハート』でヒットを飛ばしています。
私が見に行った映画で、忘れられないのが『ファミリー』。アン=マーグレット主演の映画で、フレデリック・フォレストは、その夫役です。アン=マーグレット演じる主婦であり母親が、自分の余命があとわずかであることを知り、10人と沢山いる子供たちの養親を必死になって探す、という映画です。フレデリック・フォレストは、10人もの子供を一人で育てていくには頼りない、と奥さんに思わせてしまう役なんですね。決して悪い人じゃないんですけれど、頼りないんです。この映画、凄く良くて、泣きました。
他にも『タッカー』『ロンサム・ダブ』『ミュージック・ボックス』などの名作に出演しています。こうやって、作品名を並べていくと、この人の作品をいっぱい見たな、と思います。
遺作は、2019年の『地獄の黙示録 ファイナルカット』でした。
安らかにお休みください。