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PATTON
1970年アメリカ映画 20世紀フォックス カラー 172分
監督 フランクリン・J・シャフナー
出演 ジョージ・C・スコット カール・マルデン マイケル・ストロング カール・ミカエル・フォーグラー
1943年チュニジア。アフリカ戦線ロンメル部隊に壊滅的な打撃を受けたアメリカ部隊に、パットン将軍(ジョージ・C・スコット)が司令官として赴任する。オマー・ブラッドレー将軍(カール・マルデン)の決めたことで、ブラッドレー自身もそのまま部隊に残る。パットンは、ゆるくなっている軍紀を正すために、厳しい命令を次々と下していく……。
第2次大戦の英雄とされるパットン将軍の伝記映画です。タイトルに大戦車軍団とありますが、戦争シーンはそれほど多くなく、パットンの人となりを深く追求する映画です。
冒頭、バックに大きな星条旗の前で敬礼するパットン。胸には、沢山の勲章が光っています。「お前たちには人格などない」「我々には前進あるのみ」と冷酷に言い放つパットンは、第二次大戦の英雄ですが、死ぬほど戦争が好きな男だったそうです。
パットンを演じるのは、ジョージ・C・スコット。強面の彼にはふさわしい役です。彼は、この作品でアカデミー賞主演男優賞を貰いましたが、授賞を拒否しています。当時のことはわかりませんが、パットン同様一筋縄ではいかない人みたいですね。
一番忘れられないのは病院のシーンです。傷病兵のいる病院を訪れたパットンは、戦争で傷を負った兵士たちを労って回ります。しかし、ひとり、戦争恐怖症に陥った兵士がいました。パットンは豹変し、彼を殴打し、暴言を吐くのです。この件は、マスコミの知るところとなり、非難されます。いくら厳しいとはいっても、この時のパットンの行動は異常です。でも、この時代、戦争神経症という言葉もなかったでしょうし、心を病んだ兵士は、腰抜け扱いされて罵倒されるのは普通だったのかもしれません。まして、日本では。
パットンは横暴で、非民主的で、とにかく嫌な人間なのです。名将と言われるには、やはり普通の心を持った人間ではいけないのか。兵士を駒として扱い、死地に追いやるわけですから、そこに情というものが入りこむ余地はないのか。色々考えさせられます。
ジェリー・ゴールドスミスの『パットン大選手軍団』のテーマは名曲です。脚本を書いているのは、フランシス・フォード・コッポラ。この作品で認められたらしいです。
ジョージ・C・スコットとカール・マルデンしか知った顔がいないので、他の将校たちの顔がごちゃまぜになってわかりにくいところがあります。何故、昔の戦争映画がオールスターキャストだったのかわかる気がします。
見ていて気持ちよい人ではないパットンですが、彼の存在は大きな歴史の1ページだったのです。
トレイラーです。