- グレートデイズ! ―夢に挑んだ父と子― [DVD]/ギャガ
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DE TOUTES NOS FORCES
監督 ニルス・タヴェルニエ
出演 ジャック・ガンブラン アレクサンドラ・ラミー ファビアン・エロー
１７歳のジュリアン（ファビアン・エロー）は、ずっと車椅子生活だった。ある日、遠くで働いていた父ポール（ジャック・ガンブラン）が失業して戻ってくることになり、彼は喜ぶ。ところが、ポールはよそよそしく、ロクに口もきいてくれない。ポールは不器用で、息子をどのように扱っていいのかわからなかったのだった。ポールが、昔はトライアスロン選手だったことを知ったジュリアンは、トライアスロンの中でも最難関のアイアンマンレースに、父と出たいと言い出す。ポールは、そんなことは絶対無理だと言うし、勿論母のクレール（アレクサンドラ・ラミー）も大反対するのだが……。
トライアスロンは、過酷なスポーツです。水泳、自転車、マラソンの総てをこなす超人たちの競技です。父ポールは、かつてその選手で、新聞の切り抜きを見たところでは、優勝したこともあったみたいです。でも、今は競技からもすっかり離れ、それなりに年を取っています。そんな時、車椅子の息子が、いきなり、「パパと一緒にアイアンマンレースに出たい！」と言い出したら？それも、決して親子関係がうまくいっているわけではありません。ポールに感情がないわけではない。でも、妻曰く、息子が歩けないとわかった時に、彼は殻の中に閉じこもってしまったらしいのです。でも、そんな父でも、息子にとっては英雄。それも、かつてはトライアスロンという超人的競技の選手だったと知ってしまったから、ジュリアンにとって、父は大きな大きな憧れになってしまったのでしょう。
父は、仕事であちらこちらを飛び回っていて、その間ずっと息子と一緒にいた母のクレールは、「あの子は弱いのよ」と、必要以上に息子を庇護します。無視する父親と、過保護な母親。当のジュリアンはというと…明るいのです。何と言うのか、能天気なのです。
頑なだった父の心が少しずつほぐれていき、自らの手で必要なものを用意していくようになります。改造した二人乗り自転車に乗って、風を切って、「イエ～イ」と叫びながら疾走する姿は、微笑みたくなります。
引っかかるところもあるんですよ。とにかく、これはパパさん頑張れ映画で、息子は仕方ないとはいえその役割は？と考えざるを得ないんです。でも、ひとりでは出来ないことでも、ふたりだと出来ることもあるのだと教えてくれます。
ジュリアン役のファビアン・エローは、オーディションで選ばれた本当の障がい者だそうです。
湿っぽさなど微塵もない、爽やかな映画です。
トレーラーです。